桃園空港や台北松山空港を台湾の玄関口に例えるなら、台北の玄関口は台北駅と言えるだろう。新幹線、在来線、MRT(地下鉄)が集まり、台湾で一番乗降者数が多い駅だ。地上や地下、いろんな交通機関やいくつかの商業施設、商店街が複雑に交差し、巨大な迷路のような場所になっている。台北駅南側の忠孝西路を渡ると、許昌街や南陽街あたりは高校生の塾が多く集まる、いわゆる学生街のような界隈だ。路地に一歩入れば、コスパにうるさい学生たちの胃袋を満たす安くて旨い庶民食堂がたくさん存在するのだ。今回はオススメの庶民食堂3軒をご紹介。なかなか観光客の目に止まらない地味な食堂だが、現地民に混じりながら、ローカル飯を体験したい方は必見。

胖哥焢肉飯
胖哥焢肉飯
胖哥焢肉飯

胖哥焢肉飯(休業)

路地に隠されているローカル雰囲気満載な庶民食堂。ここの2大スターは焢肉(豚の角煮)と雞腿(鳥モモの醤油煮込み)。やっぱり台湾飯には一番オーソドックスな控肉(角煮)が外せないなぁ。ここの角煮は脂濃く感じさせない爽やかポークだ。付け合わせもオーソドックスなキャベツ、メンマと滷蛋(味付け玉子)を無造作に盛り付けるワンプレートスタイル。主食はご飯、汁なし麺と汁なしビーフンの3種類から選べられる。雞腿(鳥ももの醤油煮込み)もまた角煮に遜色しない存在だ。程よく煮込まれた鳥肉はとても柔らかくてジューシー。店内召し上がりなら、注文スタイルはまず席を確保してから、躊躇なく店員に伝えて下さい。店内の壁にメニューや料理の写真が貼られており、直接指差しで注文するのもオッケーだ。(メニューの写真は過去のもの、値段が異なる場合がある)


北北車
北北車

北北車魯肉飯

台北駅近くの学生街に通称「便當街(弁当通り)」の細い路地がある。安い庶民食堂のオンパレード的な場所。その一角に「北北車」という店がある。若者が切り盛りする約10席しかない店だが、魯肉飯(ルーロー飯)や米糕(中華おこわ)、燙青菜(ゆで野菜)、魯白菜(煮込み白菜)など、台湾の定番B級グルメが大集合。ここのルーロー飯はかなり濃厚な味付け。だけど魚鬆(魚のそぼろ)と一緒に食べれば妙にマッチする。ちなみに魚のそぼろ付きのルーロー飯は「魚鬆魯肉飯」。鳥スープは椎茸と鳥、生姜の出汁が融合したお上品な味、肉もトロトロ。60元しかしないのに、値段が3倍の鼎泰豊の鳥スープに遜色しない(と私は思う)。また料理のデリバリーは光速レベル。店外の窓口で注文し、席に案内されるやいなや、30秒もしないうちにもう注文到着、恐るべし。ほかにルーロー飯の煮汁で煮込んだ油豆腐(厚揚げ豆腐)も味が染み込んでて、毎回必ず注文する。


鑫耀鑫

鑫耀鑫

先ほど紹介した北北車魯肉飯と同じく「便當街(弁当通り)」に店を構える「鑫耀鑫」。ここの看板メニューは鶏肉飯。鶏肉とご飯しか皿に乗せないこの潔よさ、こうゆう直球勝負するのが好き。塩水で茹でた骨抜きのもも肉は、歯がほぼ要らない柔らかさ。そして肉とご飯にかけるとろみ醤油は、また絶品。この醤油だけでも、ご飯が2杯いけそう。套餐(セット)はさらにゆで野菜とパクチー入りスープが付く。美味しすぎて、思わず2日連続でリピートした。


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